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いまさら聞けない株に関する疑問に答える株コラム「カブコラ」

2011.02.16

株式市場を直撃!? TPP参加でどうなる日本

東南アジア諸国、オセアニア諸国、アメリカなどの太平洋周辺の国家間の関税をなくして自由貿易圏を目指すTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)に日本が参加するかどうかが話題になっています。「安い輸入品が入ってくると、国内の農産物が売れなくなるのでは?」と不安視する声が聞こえる一方、「参加しないと国際市場から取り残される」との意見もあります。どちらにしても日本経済に大きな影響を与えることは確実。TPP参加、不参加により、株式市場はどのような反応を示すのか、経済評論家の平野和之さんに聞いてみました。

――TPPは、国内の株価にどのような影響を与えるでしょうか?

「私は、もし日本がTPPに参加しなかった場合、株価が低迷する可能性が高いと考えています。保護主義に走れば走るほど、国際社会から孤立してしまい、海外投資家からも見放されてしまうからです。これからは貿易を自由化し、金融市場も国際化を進めていく必要があります」

――では、TPP参加は、株式市場にとってはプラス材料なのでしょうか?

「はい。そう考えています。TPPが締結されたら、私が株を買いたいくらいです」

――おー、それはすごい! でも、日本の農業には大打撃になると聞きますが…

「現在、米に778%、小麦に252%などの関税がかけられていています。農林水産省の発表では、これらが撤廃されると食糧自給率が40%から14%まで下落すると言われています」

――では、やはり、TPPに参加しない方が良いのでは?

「その選択肢は鎖国主義そのものです。参加しなければGDPが10兆5000億円も減少するという経済産業省の試算もありますし、内閣府の試算ではTPP締結でGDPが上がるというデータもあるようです。日本の農業は、さらに規制緩和し、産業として育成する努力が必要です。先程の食料自給率の件も、保護のやり方次第でどうにでもなる問題だと思います」

――なるほど、GDPが上がるという試算もあるんですか。どのような、企業が儲かるのでしょうか?

「自動車や電化製品などのメーカーは、関税が撤廃されれば商品を安く輸出することができます。あるいは、同額で輸出できれば、利益が増えることになります。どちらにしても株価上昇の好材料になると予想できます。あとは、食品加工業や外食産業も輸入食料品が安く手に入るため、利益率が上がると思います」

――逆に儲からなくなる企業もあるんですか?

「そうですね。農機具や肥料とかを扱っている会社には、打撃を受ける可能性はありますが、どこまで影響が出るかは分かりません。全体的に言えば株価が下がる企業は少なく、TPPに参加することで、国の財政不安の解消も期待されるので、株価にはプラス材料になるはずです」

TPP参加については、農家や経済界など、それぞれの立場によって主張が違うため、これからも注意深く議論の行方を追っていく必要があります。政府は6月を目途に方針を決めるとしているので、今後も目が離せませんね!

(宮崎智之/プレスラボ)

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